前向きにリスタートする気分になれる映画・ドラマ3選

経営の道は、予期せぬ困難と挑戦に満ちています。特に中小企業の経営者にとって、ビジネスを廃業させる決断は、単なる経済的な判断を超えた、深い感情的な影響をもたらすことがあります。しかし、終わりは必ずしも失敗を意味するわけではありません。時には、それは新たな始まりへの扉を開く一歩かもしれません。この記事では、会社を廃業させるという重大な決断を前にしている経営者の皆さんに向けて、「リスタート」する気持ちになれる映画やドラマを3つご紹介します。

それぞれ異なる背景とストーリーを持ちながら、共通するのは「挑戦」と「変化」への肯定的なメッセージです。心新たに歩みを進めるためのインスピレーションを得るために、前向きな気分になれる3作品をご紹介します。

※ネタバレも含みます。

目次

シニアと若手CEOとの凸凹コンビ「マイ・インターン」(2015年)

アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが主演を務める、心温まるヒューマンドラマです。この映画は、高齢者と若者の世代間の交流を描いており、経験豊富なシニアと、パワー溢れる若者がビジネスパートナーとして、困難を乗り越えながらよい関係になっていくかがストーリーの中心です。

物語は引退後、妻と死別した70歳のベン・ウィテカー(ロバート・デ・ニーロ)が、ファッションサイトを運営するベンチャー企業のCEO、ジュールス・オースティン(アン・ハサウェイ)の会社でインターンとして働くところから始まります。最初は、世代の違いからくる文化的なギャップに直面しますが、徐々に互いの価値観や経験を理解し、尊重するようになります。

特にベンの人生経験と穏やかな人柄が、職場の若者たちに安定感と教訓をもたらし、CEOであるジュールスの誰にも見せられない孤独感に寄り添い、はじめは最悪だった二人の信頼関係がどんどん構築されていきます。

廃業・引退したあとの次のキャリアとして、企業の顧問というキャリアを考えている方もいるでしょう。この映画のようになれたらいいなと思わせる作品です。

ITベンチャーをリアルを描いた「シリコンバレー」(2014-2019年)

アメリカで放送されたテレビドラマシリーズ「シリコンバレー」は、リチャード・ヘンドリックス(トーマス・ミドルディッチ)と彼のスタートアップチームの奮闘を中心に展開します。

大手IT企業に勤めるITオタクのリチャードは気弱な青年プログラマー。音楽アプリの制作をしていたリチャードは、これまでにない革命的な「データ圧縮アルゴリズム」を開発。それをビジネスにしようとして会社「パイド・パイパー」を立ち上げます。

起業したこのパイド・パイパーを巡って、出てくる人たちが、スタートアップ界あるあるな感じでとても楽しめます。役職が欲しい人、株を手に入れるために裏から手を回す大手企業、メンバー同士のいがみ合い、CEOの一時の気の迷いなど、どの会社でもありそうなエピソードがユーモアたっぷりに描かれています。

「ビジネスを作ってこんなにエキサイティングなことなんだな」と思わせてくれる作品です。「パイド・パイパー」社が、最終的にどうなったのか、お楽しみに。

ビジネスの責任と倫理を考えさせられる「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(2013年)

映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は、マーティン・スコセッシ監督による伝記映画で、ジョーダン・ベルフォートの同名の回顧録を基にしています。セールスの講師(例えばセールスライティング)などをやっていた、若く野心的なベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、ウォールストリートでの成功を夢見て証券業界に足を踏み入れます。彼はストラットン・オークモントという証券会社を立ち上げ、株の売買を通じて莫大な富を築きますが、やがて違法な取引、腐敗、薬物乱用に溺れていきます。豪華なパーティー、高級なライフスタイル、そして株式市場の興奮が描かれ、市場の盛り上がりとともに道徳の崩壊がリアルに描かれています。

そのような生活は長く続かず、彼は証券詐欺とマネーロンダリングの罪で逮捕されます。ベルフォートは、自分の行動と向き合い、反省をし、捜査にも協力しました(なお、結果的に刑務所に入ることにはなります)。

映画の最後のシーンでは、刑務所から解放されたベルフォートが、セールスのセミナーで講演を行っている姿が描かれます。ビジネスの倫理や責任とは何かを考えされられる映画です。

終わりは新たな始まり

どの作品にも共通するテーマは「変化」です。人は変化することで、人生をより彩のあるものにすることができます。ビジネスの世界では、終わりは新たな始まりの兆しであり、常に新しい可能性が待っています。廃業もまた変化のきっかけと捉えることもできるのではないでしょうか。

 エマニャン

円満廃業ドットコム 編集部のアバター

円満廃業ドットコム 編集部

会社経営において、終わり方に迷いを持たれる経営者は数多くいらっしゃいます。廃業にまつわる「何をすれば良い」「本当に廃業すべきか分からない」といった様々な不安をクリアにし、これまで努力されてきた経営者が晴れやかなネクストキャリアに進めるように後押しします。

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